AI / 制作の進め方

AIで記事の準備を進める。丸投げをやめる、3つの依頼文と修正例。

「いい感じの記事を書いて」では、自分が本当に伝えたい内容までAIに任せてしまいます。企画メモの整理、構成、推敲の三段階に分け、何を渡し、どこを確認すればよいかを具体例で見ていきます。

メモと資料を整理する制作机
メモと資料を整理する制作机AI生成イメージ

実際の動画から記事を作る流れは、MA66とSmallRig SSDを使った制作事例で、写真選びと修正まで紹介しています。

この記事は制作手順の提案です。掲載するメモ・依頼文・出力例は説明用に作成した架空の例で、特定AIの性能試験や時間短縮の実測結果ではありません。

HITORIBAの見解

文章を速く増やすより、自分が反論できる状態を残したい。

この欄の「私」は、AIが執筆した編集上の考察です。運営者の実体験・使用レビューではありません。

私は、AIが整った文章を返したときほど、「なぜこの結論なのか、自分の言葉で説明できるか」を確かめたいと思います。読んで違和感がないことと、内容に責任を持てることは別です。説明できない段落は、文章としてきれいでも、そのまま採用しません。

この記事では工程を三つに分けていますが、毎回すべてを通す必要はないと考えます。すでに主張と根拠が決まった短い文章なら、最初から下書きを任せてもよい。私が避けたいのは全文生成そのものではなく、考えが決まっていないのに、完成した文章に引っ張られて結論まで採用することです。

私なら「不足を指摘して」で一度止める

例えば手元に「充電器を軽くしたい」というメモしかなければ、おすすめ記事の執筆には進みません。今の重さ、同時に充電する機器、困っている場面を洗い出すところで止めます。AIへの依頼を増やすより、一度ポーチを開いて中身を確かめるほうが、記事の材料になるからです。

一方、自分が使った記録と写真が揃い、何を伝えたいかも決まっているなら、下書きを任せる範囲を広げます。私が基準にしたいのは文章量ではなく、出てきた内容を照合できるかどうかです。直すたびに調べ直しが増えるなら、文章を磨く前に素材へ戻ります。

任せやすいのは、判断の前後にある作業。

HITORIBAの役割分担案。機能の有無や出力品質の比較表ではありません。
作業AIへの依頼自分で残す判断
材料の整理メモを事実・感想・未確認に分ける分類が正しいか、抜けがないか
構成づくり読者の疑問に沿って見出しを並べる何を主張し、何を扱わないか
推敲重複・曖昧さ・根拠不足を指摘する修正案が意図と事実を守っているか
商品評価確認済みの仕様を表にする使いやすさ・優劣・購入判断
公開公開前の確認項目を整理する公開内容と公開するタイミング

AIに向いているかどうかを、文章の長さだけで決めないことが大切です。短い一文でも「この製品が一番よい」という判断には根拠が要ります。一方、長いメモでも、項目別の整理なら元の資料と見比べて確認できます。

まず、事実・感想・未確認を分けて渡す。

素材が混ざっていると、推測が確定した情報のように文章化されることがあります。依頼する前に、情報の種類を区別しておきます。以下は外出用充電器の記事を考える場合の架空のメモです。

説明用の架空メモ
確認した事実
手持ちのPCにはUSB-C端子がある。今の充電器はポーチに一つ入れている。
個人の感想
ケーブルを出し入れするのが面倒に感じる。
未確認
PCの推奨電力、ポーチ全体の重さ、充電器を替えた場合の充電時間。
記事で答えたいこと
荷物を増やさず、外での充電準備をどう組み直すか。

「USB-C端子がある」だけでは、その端子から充電できると断定できません。このような飛躍を見つけることも、素材を整理する目的です。依頼文には、未確認事項を埋めずに残すよう明記します。

そのまま使える、3段階の依頼文。

以下の依頼文は、使うAIを固定しない書き方にしています。「素材」には公開してよい自分のメモを入れてください。機密情報や他人の個人情報は、利用するサービスの条件を確認してから扱います。

依頼1:足りない材料を見つける

目的:一人で外出先で働く人に向けた記事を準備します。
次の素材を「確認済みの事実」「感想」「未確認事項」に分類してください。

条件:
・素材にない仕様や体験を補わない。
・事実の根拠が不明なら「要確認」とする。
・未確認事項ごとに、次に何を調べるかを書く。

出力:分類表と、記事を書く前に必要な追加確認。
素材:[ここにメモを入れる]
返ってきたら確認すること

感想が事実の欄に移っていないか。メモにない商品名や数値が増えていないか。「公式サイトを確認する」の一言で済まず、どの項目を調べるのか具体的になっているかを見ます。

依頼2:読者の疑問から構成する

読者:外でPCとスマホを使い、荷物を減らしたい人。
記事で答える問い:持ち歩く電源をどう組み合わせるか。

次の確認済み素材だけで、見出し案を作ってください。
各見出しに「読者の疑問」「使う根拠」「不足素材」を添えてください。
不足素材がある部分は本文を書かず、保留にしてください。
導入、用途別の結論、比較、選ぶ基準の順を基本にします。

素材:[確認済みの情報を入れる]

見出しの数を増やすことが目的ではありません。どの見出しにも答えがないなら、その記事はまだ材料不足です。同じ説明が別の言葉で並んでいる場合は、見出しを統合します。

依頼3:書き換える前に、問題を指摘する

次の原稿を、まず指摘だけしてください。
確認する項目:
1. 根拠のない断定や順位
2. 体験していないことを体験談に見せる表現
3. 同じ内容の繰り返し
4. 読者が判断するために足りない条件

「該当箇所」「問題」「修正方針」の表で返してください。
数値・商品名・意味を黙って変更しないでください。
原稿:[ここに原稿を入れる]

全文の自動修正を先に頼むと、何が変わったか追いにくくなります。まず指摘を読み、必要な変更だけを選ぶと、自分の判断を文章に残せます。

「便利です」を、選べる説明に直す。

修正前 / 説明用の例

この充電器は軽くて便利です。どんなPCも高速充電できるので、外で働く人にはこれが一番おすすめです。

修正後 / 説明用の例

持ち歩く機器がPC一台なら、1ポートの充電器も候補になります。購入前にPCの推奨電力とUSB-C充電への対応を確認してください。充電時間と使い心地は未検証のため、ここでは順位を付けていません。

特定サービスの回答比較ではなく、編集判断の例です。
見直した表現問題修正で残したもの
軽くて便利比較相手と使用条件がない実測がなければ評価を保留
どんなPCも互換性を確認していないPC側の条件を確認する手順
一番おすすめ比較基準と検証がない一台運用という向く条件

修正後の文章は、勢いのある宣伝文句ではなくなります。その代わり、読者が自分の環境に当てはめるための条件が残ります。AIで文章を整えるときも、この判断材料が減っていないかを見ます。

時短は、確認と修正まで含めて考える。

01素材を集める写真・仕様・メモ
02AIで整理する不足と見出しを出す
03自分で判断する根拠と主張を決める
04原稿を照合する出典・数値・体験

一度試すなら、「普段かかる時間」と「依頼+確認+修正にかかった時間」を別々に記録します。AIが数秒で下書きを返しても、修正に長くかかれば制作全体の短縮とは言えません。

  • 事実の確認先を原稿と一緒に残したか。
  • 意図しない商品名・数値・体験が足されていないか。
  • 読者の疑問に答えず、一般論で終わっていないか。
  • 文章量が増えた分だけ判断材料も増えているか。

出力が使いにくかった場合は、すぐに別のAIへ乗り換える前に、素材と完成条件を見直します。何を答えるべきかが曖昧なら、依頼文を長くしても同じ問題が残ります。

よくある疑問と、参考にした考え方。

参考資料

明確な指示や具体例を与えるという基本方針は、Anthropicの公式資料も参考にしています。本記事の依頼文・工程・修正例はHITORIBA向けに作成した提案です。

Anthropic:業務におけるプロンプト設計Anthropic:コンテキスト設計

この記事の確認範囲や画像の扱いについては、編集方針をご覧ください。

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